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環境インキのキーワードはVOC

巷にあふれるチラシや広告、フリーペーパーなどなどの印刷に使われるインキって、気にしたことがありますか?環境や体に良いとか悪いとか、気にしたこともなかったと思いますが、インキに含まれる石油系有機溶剤:VOCをいかに減らせるかで様々なインキが登場しています。

VOCってナニ?

現在、最も使われている工業用の印刷インクには、石油溶剤が含まれています。この石油溶剤のことをVOCといいますが、大気汚染の原因物質のひとつであり、化学物質過敏症の原因にもなる揮発性有機化合物が含まれています。このVOCを減らすもしくは、ゼロにする取り組みを環境について先進的に取り組む企業が行っていて、さまざまなマークや呼び名が生まれています。

ベジタブルインクってナニ?

そのひとつがベジタルブルインクです。そら豆のようなイラストが印象的で、見たことがある人も多いのではないかと思います。ベジタブルというくらいだから、植物油100%と思いがちですが、いやいや、実は、ベジタブルインクには石油系溶剤が入っているのです。

 

なんやて!と突っ込みたくなりますが、規程では、インクの重量の20%以上が植物油であればベジタブルインクとして認証されるそうです。

 

もともと、石油ショックや環境への配慮として、石油系溶剤に大豆油を混ぜたインクがでてきました。ところが、穀物市場の高騰により、大豆を工業用に使用することが問題になり、かわって、パームオイルややし油、アマニ油、キリ油などを使った植物油のほか、廃食油を利用したものをベジタブルインクとして認められるようになった背景があります。

ライスインクってナニ?

米ぬかから採れる米ぬか油をインク重量の20%以上使っているものをライスインクと言います。他の植物油が海外からの輸入ものが多いのに対して、米ぬか油は日本で精製できるため、輸送時に排出されるCO2を削減できます。

しかも、廃棄していた米ぬかの利用するためゴミの削減にもつながり循環型として注目されています。

ノンVOCインクって?

ノンVOCは、石油系溶剤を使わないインクのことを言います。ただ、なかには、石油系溶剤1%未満をノンVOCインクと呼んでいるところもあります。ベジタブルインクもライスインクもマークがあるのに対して、ノンVOCインクには、統一されたマークがないため、インク会社や印刷会社のなかには、独自でマークを作っているところもあります。

大川印刷のオリジナルのマーク

上のマークは神奈川県横浜市にある大川印刷が使っているマーク。独自にデザインされたマークだそうですが、この会社はVOC含有率0%が大きな特徴。有害な有機化合物がゼロということで、最も環境にやさしいインクのひとつといえます。

印刷用インクだけでも、いろいろなマークがあります。何気なく手に取ったそのチラシ、パンフレット、リビングの机の上に置かれているフリーペーパーや広報誌の裏表紙に、マークがついているかもしれません。少し注意して見てみてください!

 

印刷インクのお話でした。

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